今年6月にVirgin Babylon Recordsからリリースされたアルバム『Transform Ordinary Events Into Miracles』とMHzからリリースした未発表曲集『Ghost Habitable Zone』で様々なジャンルのリスナーから絶賛された謎の覆面電子音楽家Laxenanchaosのルーツに迫る貴重なチャートを公開!
ブレイクコアからポストロック、テクノ、アンビエント、フットワークまで取り込み独自の世界観を演出するLaxenanchaosが影響を受けたという作品を11作選んでチャートにしてくれました!
さらに、9月1日には『Transform Ordinary Events Into Miracles』のリリパが神楽音にて開催!アルバムの世界観を現場で体感出来る素晴らしい一夜となるでしょう!
先日ドイツで開催されたFreqs of Nature Festivalに出演した時のLaxenanchaosのライブ映像も公開!ミステリアスなサウンドとロケーションが見事にマッチした素晴らしい映像です!
“GHz Interview21” Laxenanchaos
http://ghz.tokyo/2018/06/21/ghz-interview21-laxenanchaos/
Laxenanchaos & DRUGONDRAGON Release Party “The Gentle Freak Show”
http://ghz.tokyo/2018/08/10/laxenanchaos-%EF%BC%86-drugondragon-release-party-the-gentle-freak-show/
Mr.Children – 深海
少年時代・青年時代の自分を大きく構成した作品。
歌詞を含め、多大な影響を受けました。無人島に持って行く一枚に考えていたこともありました。
非常にアルバムとしての完成度が高く、通して聞くことが多かったです。
多彩な作風を一つの世界観に収めた本作は今聞いても色褪せることなく、
自分の歴史に於いても大きな存在感を放っています。
音楽の道を意識するきっかけとなった作品です。
※動画はアルバムのダイジェスト版になります。
Radiohead – OK Computer
雑誌のミスチル特集記事から影響を受けて聞き始めた本作は
最初は暗すぎてピンとこずに、なんとか理解しようと聞き続けたのを覚えています。
結果的に物凄くハマッて、LIVEやUnpluggedのブート盤、類似バンド・関連バンドも掘り尽くし、
Thom Yorkeの髪形を真似たり機材を真似たり、Radioheadは自分のヒーローバンドになりました。
オルタナティヴ、ポストロックにのめり込むきっかけとなった作品。
Radioheadで言うと後のKid Aもエレクトロニカの入り口で、確実に自分の範囲を広げてくれました。
Mr.Childrenもですが、Radioheadを聴かなければ今の自分は無いと断言できます。
Fumiya Tanaka – Mix-Up Vol. 4
テクノの洗礼を受けた一枚。当時、淡白な曲調にどうしても馴染めずクラブの経験も無かった自分は、
あるテクノ好きの先輩からこの作品を紹介されるまで、テクノに関して「単調」と言う
レッテルでしか捉えれてなかったと思います。
現場感のあるフロアの歓声もテクノのグルーヴをナビゲートしてくれた要因かなと。
テクノに関して自分の追い求める”ワルさ”もしっかり詰まっていて、
快楽的に踊り続けるスモークに包まれたダークなフロアを思い起こしてくれます。
色々テクノミュージックを経た今聞くと、むしろハードめのMIXなのですが、今聞いてもかっこいいです。
Venetian Snares – Huge Chrome Cylinder Box Unfolding
ブレイクコア、IDMの決定版とも言えるべき作品で、これ以上のものは無いのではないかと思うほど
圧倒的なビートメイキングは、聴者の時間感覚を自在に操るかのような”間”の妙技で満ちています。
それでいて、感情的だといえる冷たく凶悪な曲調、これからも電子音楽史に君臨し続ける一枚のように思います。
先日、彼がブレイクコアという括りに縛られる存在ではないと納得できるエピソードがあって。
彼はテクノ以外のアーティストでテクノの最高峰といわれるベルリンのクラブ「ベルグハイン」に出演した
数少ないアーティストの一人なのですが、
ベルリンの友人に聞いた話では、彼のプレイ中は誰も微動だにせぬほど圧倒されていて、
音がやんだ瞬間、全身の毛が逆立つほどの歓声がフロアに沸き起こったと。
本作はそんな彼の真骨頂が味わえる一枚だと思います。
Burial – Untrue
かなり衝撃を受けました。
Clarkのシンセベースが大好きなのですが、シンセベース好きになったのはBurialにハマッてからかも知れません。
ダブステップと形容されるのに違和感を感じる唯一無二のオリジナリティ。
バランス感や質感に於いても新たな境地を感じさせられたダンスミュージック。
アルバム通して大好きですし、今でも良く聴きます。
Sigur Rós – Untitled 3
美しく壮大で慈愛的で祝福的で、魂に響きます。大好きです。
螺旋的に上り詰めていくエモーショナルなミニマリズムに多大な影響を受けています。
ギターをヴァイオリンの弓で演奏するJónsiのスタイルにも影響されて
当時同じ手法でギターを弾いたりもしていました。
Sigur Rósに関しては本作収録の()とÁgætis Byrjunを特に聞き込みました。
Chris Clark – Lord of the Dance
Aphex TwinやSquarepusherも大好きですが、その辺りを聞き出した当時、
実際に良く聴いていたのはChris ClarkのClarence Parkだったように思います。
ClarkがAphex TwinやSquarepusherと一線を画す点としては、よりRock的で感情的な作風と言うところにあるように思います。
現に、今最も愛聴している現名義ClarkのThe Grit In The PearlやPeak Magnetic等の楽曲にもそういった趣があり、
今自分が表現したいこと(心に響くダンスミュージック)に近く、シンパシーを感じ続けています。
Múm – Smell Memory
RadioheadのKid A、そしてThom Yorkeの影響でエレクトロニカに手を出すようになり、múmと出会いました。
mumといえば女性ボーカルの素晴らしいウィスパーヴォイスが心地よく、そういった繊細さ・曲調からの影響も大きいですが、
電子音楽といえばダイナミックなビッグビートを聞くことが多かった当時、
こちらの楽曲にあるグリッチなビートの小気味良い感じが当時新鮮で、後にIDMやクリックハウスなど
細やかなテクニックを有するグルーヴに興味を持った自分の中でのルーツ的な位置になっています。
Godspeed You! Black Emperor – Sleep
Mogwaiと共に強く影響を受けたポストロックバンドです。
当時、かなり謎が多く、サブプロジェクトなども含め情報収集に勤しんでいました。
日本の暴走族からとったバンド名、オーケストラのような大所帯でボーカルレスのバンド編成、映画音楽を思わせる長編作品、
叙情的なストリングスとオルタネイトピッキング、じっくりとクライマックスを演出する展開、
ポエトリーリーディング、フィールドレコーディング等、多くの要素に影響を受けました。
特に、この楽曲の18分20秒くらいからのストリングスとドラムの絡みには身を捩らされる程の熱いものがあります。
Explosion in the Skyなど、同系統で好きなバンドや楽曲は沢山ありますが、その展開の強度が自分の中で圧倒的で、忘れられないバンドになっています。
Richard Devine – Rusx Fee
かなり影響された曲でRichard Devineはこちらを収録したAsect:Desectを一番聴いていました。
以前Prodigyの様なビッグビートにも影響を受けたと言ったことがあるのですが
そういったビートを模索する上での延長線上に位置する楽曲で、
この楽曲のとことんダークな凶暴さは自分のハードな楽曲の根底にある雰囲気になっている気がします。
Richard Devineには全方位を支配するような空間使いにも影響されました。
Traxman – 1988
自分のフットワークへの情熱を確固たる物にしてくれた楽曲です。
登場以来、自分のスタイルに融合できる可能性を感じて、意識的にJuke/Footworkは色々聴いていたのですが
シカゴ・ゲットーハウスなど自分のルーツには無かったのもあり、
(後に振り返ると、チャートにも選んだFumiya Tanaka – Mix-Up Vol. 4で一番痺れた選曲が実はDJ Funk – Pump Itだった)
いまいちピンとくるものが無く、かといってヨーロッパ産のFootworkやFootwork Jungleを聴いても
ドラムンベースのニュアンスの方が勝っているのか、少々派手に感じていたところ、
響いたのがこの曲。4ビートやRAVEっぽい雰囲気に乗ると派手なアシッドベースですが、
フットワークのビートとの絡みだと非常にシンプルで力強くなる。そこに渋さを感じました。
それまでのめり込み切らなかったシカゴ・フットワークを楽しめるようになって、
後にRP Booのビートなどを研究することになったりと、自分の視野を広げてくれた楽曲です。