“GHz Interview34” Fugenn & The White Elephants

GHz Interview

PROGRESSIVE FOrMからのアルバム・リリースで国内外のIDM/エレクトロニカ・ファンから支持され、近年はブレイクコアにフォーカスした作品展開でも耳の肥えたリスナーから高い評価を得たFugenn & The White Elephantsのインタビュー記事を公開!

先月、Murder Channelからリリースした『Flash Noize』ではハードコアやメタル的な要素まで飲み込み、新境地を披露したFugenn & The White Elephantsのコアな世界観に迫るファン必読な内容となりました。Murder ChannelのSoundCloudにて『Flash Noize』のプロモ・ミックスも公開されましたので、こちらも合わせてチェックを!

Fugenn & The White Elephants
Shuji Saitoによるプロジェクト。疾走感溢れるビートと美しいメロディーを混在させた楽曲を得意とするサウンドクリエイター。 2004年よりトラックメーカー兼 DJとして活動を開始。2008年よりFugenn & The White Elephants名義でSymbolic interactionや KoenParkのリミックス他国内外の多くのプロジェクトに参加、2011年2月Pleq「Good Night Two」に参加する。 そして同4月にPROGRESSIVE FOrMより待望の1stフルアルバム「an4rm」をリリース、 「Narcissus」「Phonex」という2楽曲のPVと共に大きな好評と非常に高い評価を得ている。 またYMOのカバーアルバム『YMO REWAKE』、『坂本龍一トリビュート』、『ジョビン・トリビュート』に 楽曲を提供するなど、活動を幅を着実に広げ、更なる注目を集めている逸材である。 2012年にはSonarSound Tokyo 2012に出演。そして2012年5月2ndフルアルバム『Prays』をリリース、 2012年6月には初期音源集 『Archetype-Zero』をイギリスにてリリース。 そして2013年8月8日、4thアルバム『B A BEACON』をリリースする。 国内TVCM、TV番組BGMや、国際的なWebBGMも担当している。


Q. ご出身はどちらですか?どういった環境で育たれて音楽に興味を持たれたのでしょうか?

千葉県です。結構色々ある環境で育ちました(笑)
音楽に興味をもって、作曲し始めたのは、あまり良くない環境の中で唯一自分の世界に入りこめる為だったと思います。

Q. Fugenn & The White Elephantsとして発表されている作品にはサンプルのエディットやビートの質感、グルーブなどにヒップホップからの影響を感じさせますが、実際にヒップホップからの影響はあるのでしょうか?

はい、地元の仲間であり、現在共に活動しいるToosonから当時の海外での現行HipHopを教えてもらい、その後二人共にDJ KRUSHに衝撃を受け音楽的ベースとなっていたので、その影響はかなり大きいと思います。

Q. 音楽制作を始めたのはいつ頃からですか?最初に使用していた機材は?どのようにして機材の使い方を学んでいかれたのでしょうか?

Toosonと出会うまでは、バンドでギターとベースを弾いていました。
出会ってからは、TRITONのシーケンスとサンプラーを使い、アブストラクト寄りなトラックを作り始めました。
機材の使い方は、DTM含めてほぼ独学です。

Q. Fugenn & The White Elephantsとしての活動をスタートさせたのはいつからですか?名義の由来は?

Fugenn名義以前は、自分が影響を受けたプロデューサーに近づけるようにトラック制作に没頭していました。 Fugennとして活動し始めたのは、二十代半ばだと思います。
An4rmやPraysなどのジャケを制作して頂いたbunaさんから名義を提案してもらい、個人的にも気に入った為、現在の名義となりました。

Q. 2011年にProgressive Formから発表された1stアルバム『An4rm』について。今作はどういったテーマで作られた作品なのでしょうか?レーベルとの出会いやアルバムが出来上がるまでの経緯を教えてください。

とある会合でオーナーのnikさんにアルバム制作の声をかけて頂き、リリースする方向となり、オリジナルかつ、細かいビートエディットに注力を注いだ作品を目指し、完成しました。

Q. 『An4rm』以降、Progressive Formから数枚のアルバムを発表されていますが、その中で特に思い入れのある作品は?

Praysです。


Q. 同世代でシンパシーを感じるアーティストはいますか?

やはり、Toosonですね。

Q. 近年、Fugenn & The White Elephantsとしてブレイクコアを意識された楽曲を作られていますが、何かキッカケなどはあったのでしょうか?

Squarepusherや、Aphex Twinにもかなり影響を受けているので、元から自分の中にあった部分なのですが、Toosonとのプロジェクトでのダウンテンポな楽曲の反動でもあります。

Q. 今年6月にリリースされた『Flash Noize』について。今作はFugenn & The White Elephantsとして発表された作品の中でもアグレッシブな側面が強くなっています。こういった楽曲が生まれた背景にはどういった事があったのでしょうか?

自分の中にある、暴力的な一面や、どこまで細かいエディットができるか、というところで勝負してみようと思ったのが大きいと思います。
製作時のテンションはかなり高めで臨んでおります。

Q. 楽曲制作のプロセスを教えてください。現在使用している機材は?曲はどうやって作られているのでしょうか?

Ableton Live10 、iLoud Micro Monitor 、SENNHEISER HD25、
制作は、様々な素材を使い、Live上でプラグインを使い分けながらシーケンスを組みててる形が多いです。

Q. サウンドデザインに関して注意していることは?

質感です。

Q. Fugenn & The White Elephantsの音楽では、メロディとビートの関係が一般的なものと違い、それぞれが重なりながら逆の作用を生み出しているように感じられます。メロディとビートにはどういった役割(イメージ)を持たせているのでしょうか?

メロディーとビートとを分けるという考え方はあまりないので、作る楽曲のイメージに、それらを寄せた結果、そうした作用が生まれてるのかもしれません。

Q. 音楽を作るという行為はどういった意味をご自身に与えていますか?

生涯をかけて、作品を残し続ける事が自分の役割だと思っています。
どこまで自分の音を高められるか、が生涯の課題でもありますし、意義でもあります。

Q. 現在、注目しているアーティストやジャンルはありますか?

ブルックリン・ドリル の Fivio Foreign、22Gzですね。

Q. 今後の予定を教えてください。

ソロ作は継続しながら、Toosonとの共作など、リリースが続く予定ですので、楽しみにしていて下さい。