『ドロヘドロ』オリジナル・サウンドトラックの発売を記念して、
当Blogにて参加したアーティスト達のインタビュー&MIXをお届けしていきます!
第一回目の今回は、ヒップホップとパンクを軸にジャズ、ブルース、ノイズ、サイケデリックを異次元レベルで組み合わせた驚異の音源を発表し、ヨーロッパのアンダーグラウンド・シーンのみならず、dälek、Death Grips、EL-P/Run The Jewelsなどの実験的なヒップホップやハードコア、パンクなどのバンド系のリスナーまでも虜にする「NAH」のインタビューを公開!
作品のリリースはカセットテープを主体としており、
加えて必要以上のプロモーションを行わないことから、
今まで正体が中々掴めなかったNAHが始めて日本のメディアに登場!
過去の経歴から『ドロヘドロ』サントラに提供した楽曲の解説など、貴重なお話が聞けました!
Q1.
出身地と年齢を教えてください。現在はベルギーに活動の拠点をおかれているそうですが、
ベルギーに活動拠点を移したのは何故ですか?
A1.
31歳。アメリカ出身。
妻と一緒に、アメリカ以外での暮らしを経験するために引っ越した。
Q2.
音楽に興味を持ったのはいつ頃からですか?
貴方が育った地元ではどんな音楽シーンがありましたか?
A2.
産まれた時から音楽に興味があったよ。地元の音楽シーンは力強かった。
Q3.
いつ頃から音楽活動を開始されていますか?音楽を作り始めたキッカケは?
「NAH」としての活動はいつから始まっていますか?
A3.
音作りは、様々な形式で産まれた時からやってた。俺にとって、人生は音楽を作るためにある。
2011年に自分の名前をNAHに決めたけど、本当はもっと前から始めていたと思う。
Q4.
NAHはヒップホップ(もしくはエクスペリメンタル・ヒップホップ、ノイズラップ)とカテゴライズされることもあると思いますが、貴方は自分の音楽がヒップホップだと思っていますか?
どういったコンセプトの元にNAHの楽曲は作られていますか?
A4.
ヒップホップ、パンク、ノイズ、どれも違うかな。
単に自分が聞きたい音楽を作ってて、音を作ってると人生がより良くなると感じるんだ。
Q5.
どういった時に歌詞を書かれていますか?
NAHの楽曲ではどんな事について歌っているのですか?
A5.
いつでも。何でも。
Q6.
貴方の作品にフィーチャーされている「GIVV」について教えてください。
彼は貴方の作品で多くのラップを披露していますが、貴方にとってGIVVのラップの魅力とは?
A6.
彼には素晴らしい才能があって、問題があったらそれを手玉にとってキャッチーだけど、
でもアブストラクトな音楽を作ることが出来る奴なんだ。
何の話をしてるのかわからないんだけど、でもそれは実は中身がある話ってところも好きだ。
Q7.
Ho99o9ともコラボレーションやライブをされていますが、
彼らとはどういった経緯で出会って作品を作ることになりましたか?
A7.
Ho99o9と俺は、ヨーロッパで同じブッキングエージェントに所属してる。何度か同じイベントでライブをやってるうちに友達になったんだ。良くある話さ。
Q8.
Liveではドラムを叩きながらボーカルもされていますが、
このLiveスタイルにはどの様な過程でたどりつきましたか?
Liveではどんな機材を使用していますか?
A8.
NAHは俺だけなんだ。だから、考えなきゃ…ドラムとサンプラーと、MIDIのトリガーと、この身体を使って。
Q9.
NAHの作品はカセットテープでのリリースが多いですが、カセットテープでのリリースに拘りがあるのでしょうか?
A9.
拘りは無い。 単純に扱いやすいフォーマットだからね。
Q10.
ライブ活動やMV製作、作品の販売など全てDIY精神に基づいて活動されていますが、
そのDIY精神はどのようにして培われてきたのでしょうか?
貴方がDIY精神を元に活動しているのは何故ですか?
A10.
創作しなきゃいけないし、お金を払って人に手伝ってもらうこともないから、自ずとDIYになる。だって、やりたいことがあったら、自分でやるのが筋だろ?
Q11.
現在の音楽シーンの中で尊敬しているアーティストやお気に入りのアーティストは誰ですか?
A11.
特にいない。
Q12.
「DOROHEDORO」にはどんな印象を受けましたか?
コミックを読んで印象的だったキャラクターやストーリーはありますか?
A12.
ドロヘドロの世界観がとても良いと思った。原始的なのに、未来派な雰囲気が背景に有るのがいいね。すげぇオーガニックなのと同時に、まだどこか人工的だったりして。カイマンは俺の友達さ。
Q13.
今回貴方が提供してくださった楽曲にはどんなイメージ(テーマ)がありますか?
A13.
このトラックには、”マジカル”でオーガニックな音を多めに使った。俺が読んでた時に経験したような、陽気だけどどこかがダークな感覚を再現しようとしたんだ。このトラックは俺にとって、 魔法使いの世界からホールを旅する間に経験したことを登場人物の経験を音楽によって代弁したようなもんだ。
Q14.
今後のリリース予定を教えてください。挑戦してみたいことや目標としていることはありますか?
最後に日本のリスナーへメッセージをください。
A14.
俺は随時新しい音楽を作ってる。俺はいわゆる”きちんとした”レーベルに所属しちゃいないから、基本的に何でも自由に出来る。だから、今年は大量の実験的なカセットリリースと、もうすぐ完成するフルレングスのレコードを出すから期待しててくれ。
日本の皆に言いたい。君の国に行きたい!日本を是非見てみたいし、俺の作品も知ってほしいし、日本のアーティストから学んだりもしたい。応援ありがとう。
インタビュー/文:GHz Staff 翻訳:Kyoka
最後に、NAHがこのインタビューに合わせて自身が影響を受けた音源や、
お気に入りの音源をまとめたプレイリストを製作してくれました。
NAHの謎に包まれた異形サウンドがどの様にして誕生したかが垣間見れる貴重なリストになっています。
是非、コチラの音源もチェックしてください!