What’s your favorite thing of all time? PT.29 by SHaKa-iTCHi

What's your favorite thing of all time?

今回の「What’s your favorite thing of all time?」は関西のニュースクール・ジャングリスト/DJのSHaKa-iTCHiさんが登場!音楽制作において影響を与えた作品10選を教えていただきました!

SHaKa-iTCHi (AMEN TRAFFIC)
http://shaka-itchi.bandcamp.com
https://soundcloud.com/shaka-itchi

Ragga Jungle Front JP. CEO & Founder of Amen Traffic Recordings.
Jungle Musicの進化形を模索するニュースクール・ジャングリスト。活動初期より狂信的ジャングリストとして注目を集め関西を中心にコアな支持層を得る。 ’00年代中頃にジャングリスト革命戦線「Amen Traffic」を発足させイベントやレーベルの運営を開始。’10年代には神学的ジャングリズムからデータベース的ジャングリズムへと表現をシフト。 Sci-Fi/メタ・レゲエ/レイヴスペクトなど実験的視点を伝統的ラガジャングルの文脈に導入する試みを行う。

2012 年に発表された楽曲「Sakigake Jungle Spirit」は国内外で話題となり、Aaron Spectre、DJ Kを始めとする多くのアーティストの公式DJミックスに使用された。2016年秋、LAのラガジャングルレーベルSound so fierceより7インチレコード/デジタルの両媒体にて楽曲をリリース予定。Outlook Festival Japan Launch Partyや舞音楽祭、ごちゃ祭、MIDI_saiなどの大型フェス・パーティーに数多く出演。Congo Natty、Bong-Ra、Current Value、Soundmurderer、Thrasher、Dub Phizix、Drumcorps、DJ K、その他多彩な共演歴を持つ。リミックスワークではJAKAZiD、佐伯誠之助、Utero Zzz Aaa、裸絵札、Meow Meowなどに楽曲提供している。



【Jungle Classics】

■Slam (Gimme De Girl) (Navigator Mix) – Marvellous Cain & Beenie Man (1995)

— レゲエボーカル、チョップされたアーメンブレイク、オーバードライブしたサイン波のベースと、シンプルな構造ながらまさにラガジャングルのお手本のような曲。コンプレッサーの極端なかかり具合などAmenの加工技術にも学ぶところが多いです。

■Spiritual Aura – Engineers without Fears (DJ Rap) (Dee Jay Recordings/1994)

— 女性ジャングルアーティストDJ Rapの名曲。清らかなシンセパッドと強靭なベースのコントラストにジャングリズムを感じます。

【North American Jungle Music】

■Respect – DJ K (Big Cat Records/2003)

— DJ Kのこの曲をはじめ、ジャングルミュージックにはレゲエのサウンドクラッシュ音声をサンプリングして曲中に「現場」を再現する手法がよく見られます。こうした俯瞰視点は自分の楽曲でも意識的に取り入れています。
ラウドでタフな北米ジャングルシーンの音楽性からは様々な影響を受けました。
英文ですが、DJ Kによるジャングル史解説に北米シーンのことは詳しいので興味をお持ちの方はこちらもどうぞ。
http://killarecords.com/blog/a-beginners-guide-to-jungle-music/

【Breakcore】

■Fighters Unite – Cardopusher (Brothers In Blood/2008)

— ブレイクコア、ラガコアは、聴き始めた当初(確か2007年前後)はそこまで好みではなかったのですが、Numb’n’DubやJaQwaなど周囲の関西同世代の影響で徐々にハマっていきました。これはTanukichiに教えてもらった曲。ルーツレゲエのネタ使いや音の歪ませ方、ブレイクビーツの組み方、全部カッコいいです。

■Duende – DJ Scud’s In Chains Remix (Soot Records/2001)

— 中近東や辺境域に非ヨーロッパ的なロジックを見てとり、それをダンスミュージックに組み込むことはある種パンクな姿勢だと思います。DJ /ruptureのミックスや、このDJ Scudの曲など聴くなかでそういった姿勢の持つ可能性を想像しました。

【Drumstep】

■Are You Ready – Bassnectar (Amorphous Music/2009)

— 「音圧戦争」や「海苔波形」という言葉を見かけるようになってきた頃に、ジャングルの音作りを考える上で参考になった曲。ジャングルとドラムステップは結構相性がいいかもと思うきっかけになった一曲です。

【Rave】

■Oldskool Hardcore Breakbeat

— 90年代初頭のUKレイブカルチャーの音楽からは大きな影響を受けました。特にSuburban Base、Moving Shadow、Reinforcedなどのレーベルは今も良く聴いています。憧れの時代です。

【UK Roots】

■ Amid The Ether (Open Your Eyes) – Blue & Red feat. Shandi-I (1998?)

— ルーツレゲエを聴くようになってからラスタファリズムにも興味を持ったのですが、そもそもクラブで聴く音楽にそうした「思想的背景」が出てくることに衝撃を受けました。楽しさや踊る機能だけでなく、精神的な価値も在り得るということで。動画はSmith & Mightyのミックス。1曲目に日本人アーティストShandi-Iがフィーチャーされています。

【映画】

■Tron:Legacy (2010)

— 「未来的なもの」のイメージは常に新しく吸収して行こうと思っているのですが、その「未来」イメージを大きく更新してくれたのがこの映画です。これを見たあとには『Dancehall Legacy』という曲も作りました。動画後半の世界観。

【Dancehall+Jungle】

■T Jungle M (小室哲哉) ~ Secret Party ~ (Cutting Edge/1995)

— ダンスホールレゲエのミックスの上にブレイクビーツを乗せてラガジャングル化しているライブ音源。小室哲哉のジャングルはヒットしたH Jungle With Tが有名ですが、こちらの名義ではしっかりクラブ仕様になっています。いろんな意味で「これも有りか‼︎」となりました。


いかがでしたか?

こちらのチャートは不定期にて掲載していきますので、また次回をお楽しみに!