9月15日にリリースとなるGHz監修のJungleコンピレーション”GHz Junglism”の発売を記念してJungle特集を開催中!
Bizzy B、DJ DON(Amenbrother)のインタビューやオススメのJungle Mixを公開してきましたが、今回は番外編としてJungleにとって欠かせない要素の一つであり、ダンスミュージック好きならば絶対に一度は聴いたことがあるはずの超定番ドラムブレイク「Amen Break」をピックアップ!
Amen Breakとは、1969年にアメリカのファンクバンド「The Winstons」が発表した“Amen, Brother”という楽曲のドラムパートを抜き出したブレイクビーツであり、世界で最も有名なブレイクビーツの一つ。
JungleやDrum&Bassを中心にブレイクコアやハードコア・テクノ、ダブステップといったダンスミュージック全般からbjörk、David Bowie、Primal Scream、Oasis、Slipknotといったアーティストやバンド達までAmen Breakを取り入れており、日本でもThe Mad Capsule Markets、小山田圭吾(CORNELIUS/The Flipper’s Guitar)、NARASAKI(COTD)、SUGIZO、Dragon Ash、寺田創一(Far East Recordings)、Babymetal、AKB48の楽曲で使われています。
今回は国内アーティスト達にお気に入りのAmen Breakを使った楽曲を3曲づつ教えて頂いたスペシャルなAmen Top 3チャートを企画致しました!
30年以上に渡りジャンルや国境を越えて使われ続けている魔法のブレイクビーツ“Amen Break”を使った最高の名曲達が揃っております!是非チェックを!!
大橋アキラ (サイケアウツG)
https://soundcloud.com/cycheouts-ghost
DJ NUT NUT – Bloodclart Hour
https://www.youtube.com/watch?v=gAN6YbRiEqg
94年~95年頃はこればっかり聴いてました。5K辺りを削った艶消しアーメンでおしまくる戯論寂滅感がたまりませんね。後期ウィトゲンシュタインって感じで男前です!
REMARC – Drum N Bass Wise (Remix)
https://www.youtube.com/watch?v=mLaLuaAiZ9Y
説明不要の巨匠による業物!付点打ち、落とし打ち、EQバランス、リズムマシーンのハットとの絡み等、今でも勉強になります。シークレット・ドクトリンです!
DJ Rap – Digable Bass [Heaven Remix]
https://www.youtube.com/watch?v=xpCDjRmwfeI
これも当時よく聴いてましたね。インドラ氏に頼んで何回もかけてもらった記憶が!個人的にはアーメンのフランジングのような効果をはずして欲しいと思っていましたが、今聴くとこっちの方が良いかも。なんとなく夏目友人帳っぽいし!
SKYFISH
https://twitter.com/djskyfish?lang=ja
昨今はHIPHOPの人として認識されている私、SKYFISHですが、音楽制作のキャリアは2000年頃、BREAKCOREに始まりました。
そこから結局のところAmenが好きだなと思ってJungleを、Jungleのこの声誰だろ、と思ってReggaeを聴いたりしていました。
前置きは面倒なので割愛します。チャートをご覧ください。
Kid Spatula – Hard Love
https://www.youtube.com/watch?v=mli0T-2w29Y
μ-ziqの変名Kid Spatulaですが後にRude Ass Tinkerとして表現し始める作風とμ-ziq名義の作風が良い塩梅で混在した時期の作品です。
のっけからAmen Breakが使われていますが、ドロップから入ってくる方のAmenのピッチベンドとフィルターが発狂指数高めですね。
なんだかんだ最近聴いても好きだったので挙げてみました。
Soundmurderer & SK-1 – Badman
https://www.youtube.com/watch?v=4KtVslRdWWQ
言わずもがな神憑り的なAmen使いと言えばこの人、のSound MurdererのBadmanは今回のチャートでは外せませんでした。
シンプルディレイのリリースタイムがメロディになっていること、異常にタイムストレッチされた声ネタなど、Jungleで作られたMemeの踏襲&アップデート具合がすさまじくセンスフルで言うことが無い。
正直このバージョンよりもThe Bug – Killerのリミックスとして発表された7inchのバージョンの方が好きです。
N.W.A. – Straight Outta Compton
基本中の基本ということで…
AmenにRudenessを最初にブチ込んだのはDreだったのは間違い無いす。
■Amen雑記
近年のEDMやTRAPにおいてはいろんな工夫を凝らしたドロップを聴くことが出来ますが、
それは「どんな音が入って来たら上がるか」をプロデューサーが考えた結果でしょう。
しかしながらAmenって、これだけたくさんあるドラムブレイクの中でも数少ない、「入るだけで上がる」ことが共通認識になっているドラムブレイクなんですね。
毎日新しいソフトシンセやドラムサンプルがリリースされる音色飽食の時代に、サンプリングしてまで使いたい謎の黄金律を持ったこのドラムブレイクについて「何故上がるのか」考え続けた誰かが、ポスト・ジャングルに当たる何かを作り出す、そんな瞬間を見れるのが楽しみです。他力本願ですいません。笑
100mado
https://soundcloud.com/100mado
【1】 AMIT – Swastika (2006 Commercial Suicide)
https://www.youtube.com/watch?v=FjRfnWM467Q
初めて聴いた時は本当に驚いたし、今聴いても圧倒的にオリジナリティのある名曲中の名曲!
Jungle~D&Bで出尽くしたと思われたビートeditの「その先」に到達しているリズムと、繰り返されるボイス&ダークな雰囲気と相まって・・・本当に凄すぎます。究極。
【2】 Skream – Lightning (2006 Tempa)
https://www.youtube.com/watch?v=KnMFIeDhT5Y
Skreamがいかに当時キレッキレだったのかがよ~く分かる天才的なAmen Break使い。
amitもそうなんですが当時爆発的な感染力を持った「ハーフ」の可能性をアーメンで追求してます。
【3】 DJ Krome & Mr Time – Ganja Man (1994 Tearin Vinyl)
https://www.youtube.com/watch?v=qMGUfCmq_WM
言わずもがな・・・!自分はこの曲からどっぷりAmen Breakの魅力に取り憑かれました。
【追記】
Amen Breakの広大で深すぎる世界の中から3つ選ぶのはかなりキツかったのですが、自分的に永遠な上位3曲はこんな感じになりました。というわけで今回のTop3以外にも色々あるのですが・・・あと1つだけ。
茨城の鬼才・Tat`schaがRuffAndTuffよりリリースしている曲も要チェック!
https://soundcloud.com/ruffandtuff/sets/tatscha-calling-ep
DJ Shimamura (WEEKEND RAVERS / RAVE-A-RIDE at block.fm)
http://www.djshimamura.com/
Moby – Into The Blue (Uplifting 4 Beat Remix)
https://youtu.be/lWeLaDRbRCs
いくつものBreakbeatsが重なりあって行く中、満を持して登場のAmenはステレオ仕様!というBreakbeats Raveの全乗せ最強チューン。何本走っているか判らないくらいのBreakbeat過積載なのに、全体で完璧なグルーヴを作っているのは職人Wishdoktaのなせる技。最後まで”大人なレイヴ空間”を愉しめる構成になっています。
Luna-C – End Of An Era
https://youtu.be/ri-9cYYfXjE
セサミストリートネタOldskool Raveでもお馴染み元SmartE’sのDJ Luna-Cによるトラック。この曲も何本Breakbeatが鳴っているか判らない。その中でもメインで鳴りまくっているのはやはりAmen。Luna-Cは現在も多くのBreakbeats Hardcoreチューンをリリースしているのでチェックしてほしいです。
Hixxy & Sharkey – Toytown (Noddy & Bigears Mix)
https://youtu.be/fTXeIfzSG2Y
荒れたAmenを切り刻み、スネアでメロディーを鳴らして遊びまくった挙げ句、歪んだ4つ打ちキックをぶつける。子供がふざけて作ったようなこのイントロはまさに曲名の通り!Happy hardcoreの歴史に燦然と輝くこのアンセムもAmen炸裂でした。
マル(HONDALADY)
http://www.hondalady.net/
クラフトワークの「ヨーロッパ特急」がアフリカバンバータに使われたことで、可能性が飛躍的に広まったことと同じように、等速でファンク・ヒップホップ、BPM130台のテクノ、BPM170くらいのドラムンベース・ハードコア、そしてそのオクターブ下でダブetc. と、いろんな音楽ジャンルとの親和性が高いところが、多くの人にAmenが愛される理由なんじゃないかなと思っています。
僕自身もトラックを作っていて「なんかしっくりこないな・・・」という時は、ドラムループにもハットにもパーカッションにもフィルにも化けるAmenにすがることが多々あり、困った時にすがりつくチートキャラのような存在です。
Squarepusher – A Journey To Reedham
https://www.youtube.com/watch?v=l_kMKiNFs6I
手数とエフェクト多めのamenの鬼スライスに乗るのは、ベーシスト出身のSquarepusherにしては珍しい8分音符で展開する未来感溢れるベースライン。
リリース当時、明け方の誰かのDJでこれがかかって、フロアにいた知らない人たちとハグしあったり、「同じサンプラーを使っているのになんでこんなスライスフレーズができるんだろう?」と、仲間たちとこの曲をスロー再生して研究したのも、とてもいい思い出。
Cassius – I
https://youtu.be/M-WaqvWn54Q
Amenはいろんな楽器と相性がいいところもストロングポイントですが、やはりピアノとの相性が抜群。
90年代ハッピーハードコアから脈々と続く、「Amen+綺麗めでメランコリックなエレピフレーズ+ピッチ早回しの女性ボーカル」の鉄板の組み合わせはこの歳になっても異常に盛り上がってしまうんですが、2010年リリースのこの曲は一つの集大成なんじゃないかなと思ってます。
サイケアウツG – 天
日本が世界に誇るAmen仙人ことサイケアウツGは、勝手にお師匠さんのように崇めています。以前僕らの主催ライブに出演してもらった際にお話させてもらったんですが、大橋さんのスタジオには活動開始時からの膨大なAmenライブラリが存在する、という話を聞き、勝手に興奮してしまいました。
前半の”Amen,Brother”に忠実な展開から、一気にテンポアップして暴力的なAmen乱れ打ち。そう、サイケって昔から使っている音それぞれはすごく洗練されているのに、最終的な曲としてアウトプットされる音はすこぶる暴力的ってところが、個人的には肝だと思うんですよね。
ばいを般若
https://twitter.com/biohannya?lang=ja
Techdiff – Eat Drink Fuck
https://www.youtube.com/watch?v=p8rRuN79Sr0
先日もDommune含む日本ツアーで度肝抜きまくってくれたTechDiff
音加工してグリッチ効かせたハイテクアーメンは革新的で未だに飽きない最強のドラムブレイク
サンプリングしてライブでよく使わせてもらってたけど何に重ねても大体OKな使い勝手の良さ含め最高!
weyheyhey !! – You’re So Cool
https://www.youtube.com/watch?v=1hiDonWhBeo
このBPMでこの緻密な組み方エグい!
ウェイヘイヘイの曲は途中でアーメンのみで引っ張る展開がよくあるんだけどこの曲だと2:35~
ハイテクアーメン転がしっぷりテク過ぎて笑てまうしコレできるのはセンスと実力ある真のアーメンマンだけ
CDR – KPP 4 EVER
https://www.youtube.com/watch?v=3AqckkNGM6w
ボクの中でアーメンと言ったらCDR!
彼以上にアーメン愛してる人知らないし10年以上毎日アーメンイジくり倒してる伝説の男
彼のアーメン芸はカッコイイではなくいかにクソかが勝負のクソイコア!特に1:40~が酷いけどこのドチャクソアーメンはある意味音楽の常識ぶっ壊してくれたというか
アーメンだけでフロア爆笑させる破壊力持ってるしその点ではハイテクアーメン超えた革命!
Madmaid
https://soundcloud.com/madmaid
Remarc – RIP
https://youtu.be/GGU7Hq9sj_c
この曲ははじめて買った洋楽の CD Jungle Mania 3 に入っていて、アーメンブレイクにはじめて触れたのもこの曲です。
アーメンブレイクで出来ることが一曲にたくさん詰め込まれていて、聴いていて飽きないですね。 10 年は聴いています。
DJ K – Championz
https://youtu.be/A2TkXKWE5dU
アーメンブレイクをチョップしていると一番美味しい部分であるスネアをついつい連打してしまいがちなところ、この曲はクラッシュシンバルを連打していて新鮮。
前の曲でアーメンブレイクでやれること全部やられていた!と思っていた、そういった既成概念を壊すような曲でアーメンブレイクにはまだ可能性が秘められているのではないかと思わせてくれる曲です。
The Squire Of Gothos – Sandpaper Riddim
https://youtu.be/Gfz40u3AYjc
Kanji Kinetic も所属していた Electrostimulation から 2008 年にリリースされた曲。
2008 年はレイヴ直系のベースライン初期にあたり、ガラージのワルさも残しつつエレクトロ由来のチャラさも若干匂う激しくも渋いトラック。
ベースラインのピッチに合わせてアーメンブレイクのスネアのピッチも動くというのは当時にしては画期的だったのではないでしょうか。と書いたけど今でもそんなことしているヤツはいない気がする。オリジナル。
DJ DON(新宿ドゥースラー)
https://twitter.com/duusraadon?lang=ja
DJ K – Respect
https://www.youtube.com/watch?v=SajiijA4jAE
US Jungleの金字塔BIG CATから2003に発売された衝撃的な一曲。N2O Recordsから出たBUJUのCHAMPIONをサンプリングしたJUNGLEも異常なAMEN使いで強力だったけど、こちらは四つ打ちキックに乱れ打ちAMENで最高!タイトルとは裏腹にBomboclaat連呼で嫌が応にも上がります。
Splash Collective – Rebels
https://www.youtube.com/watch?v=W0hKXtaqZSg
DJ HYPEのMIX CD「DJ Hype The Dogs Mixmag 1999」に収録されていて、当時レコード屋さんを掘りまくって中古を救出した一枚。AMEN使いは単調だけど渋いベースラインと太いAMENにはめられる一曲。好きすぎて未だにかけます。Splash Recordのコンピ?の一曲なので誰が作ったのか謎なのも魅力。
Soundmurderer & SK-1 – Call Da Police
https://www.youtube.com/watch?v=dtLVFq7mCxc
もはや伝説ですね。Soundmurderer自身のレーベルRewind Recordの中でも1番好きな一曲。今聴くとストレッチが少々甘かったりして、ん?と思ったりもするけどこのAMENのチョップ具合はSoundmurdererにしか作れない、もはや職人芸と言っても良いかと。SK-1が誰なのか未だに謎です。
いかがでしたか?jungleに興味が湧いた方はぜひコチラのCDもチェックしてみて下さい!
↓
GHz Junglism 予約受付中!!!