GHz Blogのインタビュー企画の第三弾!
今回はGHzからスタジオ・ライブアルバム「電子粉砕劇場」をリリースしたデジタル・グラインドコア・アーティスト「OZIGIRI」のインタビューを公開!
活動開始のキッカケから楽曲制作に関して、ステージ衣装や活動コンセプトなど色々とお聞きしました!「電子粉砕劇場」と合わせて是非チェックを!
https://twitter.com/ZUHO
https://soundcloud.com/ozigiri
2008年10月に活動開始したZUHOによる1人ユニット。
グラインドコア、デスメタル、スピードコア、ブレイクコアをごちゃ混ぜにした超高速暴力的異形サウンド「デジタルグラインドコア」を掲げ、その普及…..そして、クラブサウンドとバンドサウンドの垣根を破壊せんと日々暗躍する。
国内ではクラブイベントだけに留まらず「浅草エクストリーム」等のエクストリーム・バンド系のイベントにも次々と殴りこみ、超高速サウンドをバックに暴れ狂い観る者を唖然とさせている。
3枚のアルバムとDJ Schwarzenegger、Roughsketch、Filthyらとのスプリットアルバムをリリース。
また、国内外問わず様々なアーティストのリミックスも手がけ悪意ある音源を日々世界中にばら撒く。
2013年度より約1年間封印されてしまっていたが、4年ぶりのフルアルバム「電子粉砕神罰」を引っ提げ現世に復活。
そして2015年、狂気のスタジオライブアルバム「電子粉砕劇場」を発表した。
ZUHOによる鼓膜破壊活動はまだまだ続く。
1. OZIGIRIとしての活動はいつ頃から開始されていますか?
以前はバンドでの活動をされていたそうですが、ソロ活動を始めるキッカケなどがあれば教えてください。
2008年の10月からですね。ちょうど7年になります。
元々Abort MasticationとMoconorbというバンドをやっていたのですが、そちらでは出せない音を補完するような形で始めたのがOZIGIRIです。
といってもかなり衝動的に始めたユニットでしたのでこんなに続けるとは当時思いもしませんでした。
2. OZIGIRIの楽曲からはグラインドコアとデスメタルの要素を強く感じますが、どんな音楽に影響を受けていますか?
バンド系以外の音楽からも影響は受けているのでしょうか?
変態要素の強めなテクノ(ドリルンベース、ハードミニマル、ガバなど)それからグラインドコア、デスメタル…..といった所でしょうか。
音楽にハマり始めた頃聴きまくっていたのが電気グルーヴとスクエアプッシャーだったんですが、それらの持つゴチャ混ぜ感・悪フザケ感っていうのは今でも自分の根っこになっているんじゃないかなと思います。
それから映画が昔から好きなんで、曲中のサンプリングやタイトルなんかは映画からの引用が多いです。
3. OZIGIRIの活動コンセプトを教えてください。
楽曲の中にメッセージやアティテュードなどはありますか?また、ライブでマスクなどを装着されてステージに立たれているのはなぜですか?
轟音による魂の救済。
….という楽曲上のストーリーみたいなものはあるんですが、音楽で誰かに何かを伝えたいってのはありません。
歌詞はありますが、自戒っぽいものが多いですね。真面目に生きないと後悔するぞ的なね。
ライブでのマスク装着はズバリ「目立ちたいから」。1人でライブだと見た目がどうしても地味になってしまうんで記憶に残り辛いと思うんですよ。
女装だコスプレだギリースーツだと色々通過してきてようやく今のスタイルに落ち着きました。
4. OZIGIRIにとって最初の作品となった『妄想少女』がリリースされるまでの経緯を教えてください。
Myspaceでフレンド申請テロを起こしていた所を偶然m1dyさんやM-projectさんに拾っていただきました。
最初メッセージが来たときはビックリしましたよ。何か私は騙されてるんじゃなかろうかって(笑)
それからすぐにアルバム出そうって話になってまたもやビックリ。こんなにサクッと決まるもんなんだなと。
5. 『妄想少女』の制作にはどれ位かかりましたか?このアルバムではアニメなどのサンプルを多用していますが、当時はどの様なスタンスで楽曲を制作されていましたか?
確か1ヵ月半くらいだったと記憶しています。
当時はザ・初期衝動って感じで何も考えずに溢れ出るものすべてを曲にしていました。
アニメサンプリングの多用も深い理由はなく、製作当時ヤンデレ女子の出てくるアニメにハマっていたからです。
機材も知識も技術もなくMIXは全音ほぼセンターという酷い仕様。ある日、DJ CHUCKYさんに「フルセンターはまずいよ!」とお叱りを受けたことはほろ苦いおもひでです。
6. 楽曲の中で使われているギターは本物のギタープレイヤーが演奏した様な迫力や楽器特有の癖のある音になっていますが、打ち込みで作られているとお聞きしました。差し支えなければ使用ソフトを教えてください。また、ギターやドラムを打ち込む際に大切にしている事はありますか?
いくつか使用しています。メインはKONTAKTに差したサンプルから。足りない表現はreal stratといったソフトや他バンドのサンプリングで補っています。ちなみにDAWはFL studioとStudio Oneを使ってます。
音作りですが、まずは自分のイメージに近いバンドの曲を参考に土台を作ります。私の場合は敬愛するMESHUGGAHが多いですね。
それから周りの音とぶつからないように調整していくんですが、OZIGIRIはガバキックにブレイクビーツにと通常のバンドよりドラム・パーカス類の自己主張が激しいので、彼らとギターが喧嘩しないような調整を心がけています。
7. グロウルからガテラルまで巧みにボーカルスタイルを使い分けてらっしゃいますが、楽曲で叫ばれている時に歌詞はあるのでしょうか?
実は3rdアルバム「電子粉砕神罰」まではありませんでした。
今はやれ「神罰!」だの「救いはない!」だのと物騒なことを叫んでおります。
8. 昨年発表されたアルバム『電子粉砕神罰』では歌物があったり、サウンド的にも以前のOZIGIRIとは違った側面が見られます。アルバムを作るにあたって何かテーマや心境に変化はありましたか?
実はやりたいことはこれまでとあまり変わっていないんです。
アルバムを作る時はとにかく「全曲飽きずに通して聴ける」というバランスを意識しています。これは最初のアルバムからずっとです。
特に、グラインドコアという基本ルールを守りながらいかにバリエーションを豊富にできるかというのは1番力を入れている部分です。
「電子粉砕神罰」での歌詞や歌モノというのも曲のバリエーションを増やしていく過程で導入された要素です。
それからアルバムのトータルタイムにも気をつかっていて、曲の激しさに対して聴き手がダレない疲れない長さを心掛けています。
大体このジャンルであれば30~35分程度でしょうか。もっと長くしてくれという方がいたらごめんなさい。
だってほら、破壊しまくり爆発しまくりのド派手なアクション映画が3時間もあったら嫌じゃないですか?(笑)
9.今年9月にリリースされたライブ盤『電子粉砕劇場』ですが、音源を作るにあたってどんな事を意識されていましたか?
「原曲そのままというのもつまらない!荒々しく生々しくしたい!どうすべきか!?」
という問いへのシンプルな解答が「BPM上げちまえ」でした。おかげでボーカル・レコーディングは苦労しました。
参考にしたライブ盤はNapalm DeathのThe Peel Sessions。かなり影響を受けた1枚です。
ジャケットは初めての実写ですね。フルアルバム時はずっとイラストでしたので今回は番外編ということで挑戦してみました。
ちなみに元ネタはゲーマーの方にはすぐバレちゃうかもしれませんね。すいません、やってみたかったんです。
10. ダンスミュージック系のイベントからバンドの企画まで幅広く出演されています。アクトの際にイベントの方向性を意識されたりすることはありますか?
特にありません!
OZIGIRIって正直イロモノすぎるんで企画する側としてはかなり誘いにくいと思うんですよね。
それでも呼んでくださるっていうのは本当にありがたいことなんです。都合さえつけばなるべく出られたらと考えてます。
11. 今後の予定を教えてください。
年内にOZIGIRIのライブが2本あります。
11/13 KOIWA
DEATH FEST vs SALADDAYS
11/23 Army
Of Darkness vol.4 (http://tweetvite.com/event/AOD4)
それから昔やってたバンドAbort Masticationで久々にライブをやります。こちらもよかったら!
12/29 総武線バイオレンス2015
インタビュー/文:GHz Staff
※このインタビューは2015年11月4日に行われました。