『ブレイクコア・ガイドブック』特集PT.9 – 泣ける美メロ・ブレイクコア –

Breakcore特集

Soundtrack for Breakcore Guidebook』の発売を記念して、GHz Blogにてブレイクコア特集を再開!
今回はエモーショナルで美しく泣ける美メロなブレイクコアをピックアップ!

Venetian Snares – Hajnal

Venetian Snaresの作曲家としての一面が開花した作品であり、ブレイクコア史上に残る名盤アルバム『Rossz Csillag Alatt Született』に収録。ファンの間でも人気が高く、Venetian Snaresの代表曲としても知られています。2010年に発表されたアルバム『My So-Called Life』には続編「Hajnal 2」が収録されています。

Ruby My Dear – Spleen

2013年に発表されたRuby My Dearの2ndアルバム『Form』に収録。ブレイクコアの疾走感とプログレッシブな展開にメロウなサンプルが合わさったモダン・ブレイクコアの名曲。『Form』にはIgorrrも参加しており、生楽器の音色も活かされた耽美でメランコリックなメロディが広がるRuby My Dearの核となるサウンドと世界観が完成した傑作。ブレイクコアのサディスティックさとエモーショナルさを体感出来る『The Dreaming Tree』も素晴らしいのでオススメです。

The Blood Of Heroes – Remain

Bill Laswell、Dr. Israel、Enduser、Justin K. Broadrick(Godflesh/JK Flesh)、KJ Sawka、Submergedという豪華面子が揃ったバンド「The Blood Of Heroes」の1stアルバムに収録されたポスト・メタルとブレイクコアが融合した奇跡的な1曲。轟音ギターと表情豊かに打ち鳴らされるアーメン・ブレイクがドラマチックな世界観を演出しています。この後にリリースされたリミックス・アルバムではバンド・バージョンやJustin K. Broadrickがボーカルを乗せたバージョンなども制作されました。

Wisp – Esquire!

Sublight RecordsとRephlexから発表されたアルバムでブレインダンス・ファンにはお馴染みのWispが、ブレイクコア・シーンで活動していた頃にTerminal Duskからリリースした名盤レコード『Building Dragons』に収録されたハードで泣ける哀愁と疾走感に満ちた名曲。初期のWispはアーメン・ブレイクを多用したハードな曲も多いのでブレイクコア・ファンにもオススメです。

K1osk – Rave Your Angel

幾つかのブレイクコア・コンピレーションに参加しただけで、公式なアルバムやEPもリリースされないまま、シーンからフェードアウトしてしまった幻のアーティストであるK1oskが残したチップブレイク+レイブコアな大名曲。Raveの儚さを表現した様な切なくて美しすぎるメロディとボーカル・サンプルがいつまでも耳に残り永遠を体現出来る様な名曲です。

Line 47 – Vectoise Un Brks

ブレインダンスやドリルンベースの要素が強い作風で、2000年前半のブレイクコア・シーンで人気を得ていたアメリカのLine 47が2002年にEnduserと共に運営していたレーベル「Sonicterror Recordings」からリリースしたRusudenとのスプリット・レコードにも収録されていた1曲。破壊的なビートの連打から一点して、泣けるメロディが入ってくる瞬間は何度聴いても感動します。

OVe-NaXx – Snake thief add dub

OVe-NaXxの天才的なメロディセンスをダブとブレイクコアと合わせたジャパニーズ・ブレイクコアのクラシック。現在入手するのは難しいですが、OVe-NaXxの1stアルバム『Ovnx Shoot Accel Core』はこの曲の様なメロディアスな曲が多く、メロディアスなブレイクコアが好きな方は何とかして入手して欲しい1枚。ちなみに、『Soundtrack for Breakcore Guidebook』に収録されているOVe-NaXxの曲は史上最高に泣ける曲です!

Knifehandchop – Return to chinatown

マッシュコアやレイブコアの元祖的なアーティストでもあるカナダのKnifehandchopの隠れた名曲。Sabrepulseなどのチップブレイク的な切ないメロディとアーメン・ブレイクが心地よく、Knifehandchopの優れたメロディメイカーとしての一面が体感出来ます。他にも、ニューロマやシンセポップ・テイストなアルバム『Fighting Pig Learns Judo Tricks』もメロディアスな内容でオススメです。

Totally Fuckedup – MY SPECTRUM DIED YESTERDAY

チップチューンとブレイクコアにスカルステップやスピードコアも反映させた激情スタイルでカルト的な人気を誇るロシアのTotally Fuckedupの1stアルバム『Shit Info』に収録。スクリーモを打ち込みで再現した様なアグレッシブさとエモーショナルさに溢れた名曲です。

Foxdye – Rainbow Dolphins

最近はPhoxii名義で活動しているFoxdyeの1stアルバム『M4g1c47 G71mmer1ng R41nb0w』に収録。IDMやグリッチを交えたカラフルで哀愁のあるメロディはとても個性的で、Foxdyeのアルバムにはこういった泣けるメロウな曲が幾つか存在します。