“GHz Interview38” CycheoutsG

GHz Interview

12月15日にニューシングル『200​.​10​.​80』のリリースを控えるサイケアウツGの最新インタビューを公開!

今年1月にEM Recordsから発売されたベスト・アルバム『逆​襲​の​サ​イ​ケ​ア​ウ​ツ​:​ベ​ス​ト​・​カ​ッ​ツ 1995​-​2000』で新旧のファンを魅了し、7月にリリースしたEP『Do what thou wilt shall be the whole of the dharma』ではハウス~インダストリアル~ジャングル~ノイズを超高度な技術によって完璧に混合させた異形のトラックで圧倒的なインパクトを与えたサイケアウツG。他にもTEKNO T-REXの10″レコードにリミキサーとして参加、新世代がオーガナイズする注目のイベントにも積極的に出演し、今年もジャンルと世代を超えて絶賛を集めていたサイケアウツGに2023年を振り返っていただきました。このインタビューでは、サイケアウツGの奥深い世界観を紐解く様々なカギが残された貴重な発言が残されており、ニューシングル『200​.​10​.​80』の予習にも最適なものとなっています。

『200​.​10​.​80』の発売を記念してMxCx online storeにて受注生産限定Tシャツの発売が決定。現在予約が受け付け中です!


Q1. 2023年はサイケアウツGにとってアクティブな年であったかと思われます。まず、1月にEM Recordsからサイケアウツ時代の音源をまとめたベスト盤『逆襲のサイケアウツ: ベスト・カッツ 1995-2000』を発表されました。今作の発売後にご自身や周りではどういった反応が起きましたか?

割と良い感じというか、割とカッコ良い。最近も同じ様な事やってるな~ッと!
目に見える反応は無いですが微細な化学反応が起きてるでしょう。この辺の説明は、質問2で!
何はともあれ、皆様に感謝です!ソワカ~ 善哉!

Q2. 『逆襲のサイケアウツ: ベスト・カッツ 1995-2000』は新旧のサイケアウツ・ファンから支持され、LP/CDはすぐに売切れになられるなど、サイケアウツ時代の楽曲がいまだに人気があるのが証明されました。大橋さんは常に新しい音楽に興味を持たれ、その影響をサイケアウツGへと還元されていますが過去の曲が評価され、サイケアウツ時代のスタイルを今も求められることに対して憤りなどは感じられますか?

憤りは無いですね。まったく同じもの、同じスタイルは作れないというか、その時でないと無理。
時間の流れにできる澱みや渦、そのつどできては消えたり窪みにたまったり、そのような何か、常に流れているので違って見えるが同じものの現れというのが創作物なので。ちなみに、その逆もしかり。オリジンの無い複製の繰り返し!

Q3. 近年サイケアウツGは若い世代が運営しているイベントに積極的にご出演されていますが、若い世代と接してどういったことを感じられますか?

先の創作物についてをそのまま世界の現われにした感じが答え。
世界が経験を積んでいるので音も店もこなれた感じになってて好きですね~。人も、オーラの色数が増えたので皆さん面白い。
そこに居るだけで己の背景、基底は更新されているので常に影響は受けてますね。結果はミックスダウンに出ます。

Q4. Murder ChannelからリリースされたEP『Do what thou wilt shall be the whole of the dharma』について。
今作の発売に合わせて公開された大橋さんのコメント(「真の欲望に気づきましょう。今作のガイドラインの一つとして音と音の関係が、はじめカオス状態でそのうち秩序化していくところを聴いて貰えれば。己を含めた自己組織化。」)で作品のテーマについて語られていますが、改めて今作のテーマや背景についてもう少し詳しく教えていただけませんでしょうか?

音とそれを聴く人との関係、その音と他の音との関係。この関係は無限に広がる訳ですが、この関係に関係するという仕方が肝というか、原初の欲望ですね。
ティーンの頃、それまで曖昧だった焦点が急に一点に集中して「カッコ良い」やDustvoxx曰く「好き」が出来上がる。それがそれ!今回は、その前の段階、歴史文化的基底や鏡像段階、前世はおいといて。
その「それ」が背景に退いて忘却の淵に沈みこんで自明性に毒されてしまうのが世の常なので、質問2でいうところの清らかな流れを保つための作品がこれです。

Q5. 『Do what thou wilt shall be the whole of the dharma』のジャケットには儀式魔術師アレイスター・クロウリーの肖像画をMountain Graphicsがマッシュアップされています。サイケアウツGは過去にもアレイスター・クロウリーを引用/素材として使用していますが、大橋さんにとってアレイスター・クロウリーとはどんな存在なのでしょうか?

中二の頃、影響をうけた人物の一人です。質問4で言うところの「それ」です。

Q6. ニューシングル『200.10.80』はサイケアウツGのストレートなジャングル・トラックが久しぶりに披露されています。大橋さんがジャングル・トラックを作る際に重要にしているポイントとは?タイトルにある「Sesame Mix」とはどういう意味があるのでしょうか?

王道ブレイクスを使う!それがこれ
https://www.youtube.com/watch?v=NqNlTN6WkUc
https://www.youtube.com/watch?v=MN4tMT5eaNc

Q7. 近年、世界的にジャングルが盛り上がっていますが、それについて大橋さんはどう思われていますか?

ロンドンでは当時のレイバーたちの子供達がちょうど今のJungleやDnB!これも質問2の答えでいける。
もう下火みたいだけど。質問9の言うとおり!

Q8. 2023年、大橋さんが興味を持たれた中で特に印象的であったのは?

今年は基本に帰って「黄金の夜明け団」関係、「ウィトゲンシュタイン」色々、「メルロ・ポンティ」色々、「タントラ仏教」に「立川流」の研究
Green Velvet に Radio Slave The Cure の Pornography に Siouxsie & the Banshees 色々、アニメも基本に帰ってガンダムと言いたい所だが、ミルキーホームズ!
後は古着系で!

Q9. 現在、世の中の消費サイクルは凄まじいスピードで進んでいます。音楽もその影響をダイレクトに受けていますが、大橋さんご自身もこの消費の流れに組み込まれていると感じますか?または意図的には離れられていると思われますか?この消費のサイクルとスピードは音楽の進化に良い影響を与えていると思われますか?

良し悪しの審判は、この世界に属する人間には出来ないので別の視点から。
進化する必要が有るのか?進化とは何か?を、じっくり考えてみる必要はあるでしょう。
質問4の「それ」に忠実に生きれば Vanity Fair な世界から脱出できるかも
Coming Soon 火の雨!

Q10. 2024年はどいった年にされたいですか?

端緒を忘れずいつも通り!