Drum’n’Bass = Techno

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近年また盛り上がりを見せているインダストリアル・テクノのリバイバルやドラムンベース/ベースミュージックとテクノを自由に行き来するフリーキーなトラックがダンスミュージック・シーンの中でトピックとなっていますが、ハード・ドラムンベース系アーティストの中には昔から別名義でテクノやエクスペリメンタルな楽曲を作ってリリースしていたアーティストも多く存在します。
今回はハード・ドラムンベース系アーティストによる別名義をピックアップしてご紹介!

4DRI4N

Sinister Soulsとして活動しているAdriaan de Koningによるソロ・プロジェクト。インダストリアル・テクノをベースにした厚みのあるベースとキックを用いたインパクトのあるトラックを発表しています。残念ながらAdriaanはSnister Soulsでの活動をストップするとのアナウンスを数ヶ月前に発表しており今後彼がどのような活動をされていくのかファンにとっては気になる所です。

Ghost in the machine

インダストリアル・ハードコア・シーンの重鎮アーティストでありクロスブリードのパイオニアでもある「Eye-D(The Outside Agency)」と「Nils van Lingen(Mindustries)」によるインダストリアル・テクノ・ユニット。TOAやMindustriesと同じく破壊力満点の超重キックを駆使した退廃的な雰囲気を持ったダンストラックでテクノ・シーンでも人気を得ていて近年ではPerc Traxからもレコードを2枚リリースしました。インダストリアル・ハードコアとテクノを見事に融合させたダークでダンサンブルな作品は中毒性が高くハードコアのファンもテクノのファンも魅了しています。

Ghost303

PRSPCT~Position Chrome~L/B Recordingsから数多くの名作をリリースしているブルガリアのハード・ドラムンベース・アーティスト「Cooh」ことIvan Shopovによるテクノ・プロジェクト。去年デビュー作『Mapping A Messiah EP』をBXRからリリースしています。Ghost 303名義でもIvan Shopovらしい粒立ちの良いサウンドで独自のテクノ・スタイルを披露しています。最近ではIvan Shopov名義にて、Detroit UndergroundからアルバムやEPをリリースしている次世代IDMアーティスト「Valance Drakes」とのコラビレーション・アルバムも発表して世界中のコアな電子音好きから絶賛されました。

Kamikaze Space Programme

Renegade Hardware、Offkey、Outbreak Records といった超名門レーベルから画期的なドラムンベースをリリースしていた天才アーティスト「Raiden」の別名義。2011年にDECA Rhythmからデビュー作『Algus EP』をリリースして一気に注目を集め、以降はMote-Evolver、Neighbourhood、Trustといったレーベルからの作品で現行テクノ・シーンにおいて最重要人物の一人となりました。圧倒的なサウンドとフリーキーな展開でテクノの最新を常に更新し続けています。今年2月にリリースされたBoyd Goosmanのリミックス「Sad poem (Kamikaze Space Programme Dub Version)」はKSPのキャリアでも上位に入る程に最高な出来なので是非チェックを!

New Frames

ハード・ドラムンベース/ダークステップ・シーンを長きに渡って牽引しているカリスマ・アーティスト「The Panacea」とテクノ・アーティスト「David Frisch」によるユニット。去年Hands Productionsからデビューアルバム『Resistance Through Rituals』をリリースしてインダストリアル・テクノ界隈で高い評価を受けました。New York Haunted、Cosmic Affairs Of Sound And Silenceからのカセット・テープでの作品やHypnoskull、Ontalとのリミックスやコラボレーション・ワークで話題を集めています。The Panacea名義でも去年は老舗テクノ・レーベル「Sonic Groove」からドラッギーでレイビーなテクノ・スタイルのEPをリリースするなどドラムンベースとテクノのクロスオーバー化を推し進めています。

Gardel

Current Valueとの「Machine Code」や「Underhill」などのコラボレーション・ユニットでメカニカルな鉄筋サウンドを用いた知的で凶暴なドラムンベースをリリースしている「Dean Rodell」とテクノ・アーティスト「John Gardner」のユニット。2003年にはAdam BeyerやUmekのレコードもリリースしていたPlanet Rhythm Recordsから単独12″レコードをリリースし、現在までに4枚のレコードを発表しているようですが現在は活動をストップしている模様。元々Dean Rodellはテッキーなサウンドや4×4を取り入れていてDean Rodell名義でもテクノをリリースしています。

Climaxim

ハード・ドラムンベース/スカルステップ界の王であるLimewaxのアンビエント~テクノ~エレクトロニカをクロスオーバーさせたプロジェクト。Limewaxはシンセやキックなどでテクノ的なケミカル度の強いサウンドをハードなドラムンベースとミックスした独自のスタイルが魅力でしたが、Climaximでは彼の優れたメロディメイカーとしての才能や作りこまれた電子音を存分に堪能出来ます。2016年にリリースしたアルバム『Finanglings LP』にはGhost 303と4DRI4Nとのコラボレーションも収録しています。

Mønic

Metalheadz、Tech Itch Recordings、Defcom Records、そして自身が主宰するOsiris Music UKからドラムンベース~ダブステップ~トリップホップをミックスしたダークでマッシブなトラックをリリースしていた「Kryptic Minds」のSimon Shreeveによるソロプロジェクト。テクノの名門レーベル「Tresor」からのレコードやKamikaze Space Programmeとのコラボレーションなどでテクノとベースミュージックの中間を行き来するフリーキーなトラックで人気を得ています。Simon Shreeve名義でもRegisのレーベル「Downwards」からエクスペリメンタルなテクノのエッセンスが強く出たレコードをリリースしていました。