10 things about Japanese culture(Behind the Geist Fiber) by Gore Tech

GHz Interview

Ohm Resistanceから待望のニューアルバム「Geist Fiber」をリリースした「Gore Tech」によるスペシャル・チャートを公開!
今回のチャートでは、元々日本のサブカルチャーからの影響を公言していたGore Techが最も影響を受けたという日本の作品を紹介してくれました。

このチャートを読んだ後には「Geist Fiber」をさらに深く理解し楽しめる様になるかと思います。
アルバムと合わせて是非チェックを!

1. Ikeuchi Products

彼の作品は、2年ほど前にネット上の色々なサイバーパンク・アートのコミュニティーを通して知るようになったんだ。それとつい最近、Ume(Murder Channel)が投稿した彼のシェア・スタジオの写真に、僕の最近のアルバムのポストカードの1枚がIkeuchi Products のヘッドセットの横に置いてあったこと。これはきっと「Geist Fibre」のアートワークに使うために、池内さんに連絡を取るチャンスかもしれないと確信したよ。彼はメールの返信をくれて、彼の作品であるReady Made コレクションからいくつか使っていいと言ってくれたんだ。彼の作品は極めて精妙で独創的、きめ細かく完全に機能的である。インスピレーションを得るため、いつかガラスのケースに入った彼の作品が僕のスタジオに飾ってあるのが目に浮かぶよ。彼のジオラマも大好きだ。

2. 大友克洋

誰もが認めるSF漫画のゴッドファーザー。僕がイギリスのカレッジにいた頃に、オリジナルの漫画を読んでそのストーリーの深さに心を奪われたんだ。マンチェスターのコーナーハウスで「アキラ」の25周年を記念したオリジナル字幕版を見る機会にも恵まれた。今も2〜3ヶ月に1回は観ているんだ。彼の後の作品「ショート・ピース」も同じく魅了されたよ。

(コーナーハウス1985〜2015営業。アートギャラリー、映画館、ブックショップ、カフェバーなどが入ったビル)

3. 弐瓶勉

彼の作品はイギリスにいる友達から貰ったんだけど、ある意味、自分が考えもしないような在りえなさにゾクゾクしたよ。「BLAME !」は、ブルータリズム建築、シュールレアリズム、そしてサイバー・ゴシックのキャラクター・デザインの完璧な共生である。良いストーリーにあるべき、答えよりも多くの疑問を残す。シリーズ全体に会話が少なく、ぽっかりと空いたブランクを僕らに埋めさせる。最高傑作だよ。すぐに 「Abara」 と「Biomega」を買いに行ったんだ。「不思議の国のアリス」がH.R Giger と出会ったみたいな、Billain と 1000 toys TOA Heavy Industries とのコラボを期待している。 エキサイティングな時は迫っている。

4. ゴースト・イン・ザ・シェル

この映画を最初に観た時は、ものすごく大きな衝撃を受けたよ。トランスヒューマニズム・サイバーパンク発見のオデッセイのオリジナル、1996年のアニメは大好きなんだ。「イノセンス」ともにこれまでで1番気に入っている映画のうちの一つ。人間であるということはどういうことかを、哲学的要素に焦点を当てていることを高く評価している。僕の曲「Thermoptics」は、草薙素子が体験した、特に人間であるということはどういうことかを理解していく、感情の並置をテーマにしたものなんだ。他に注目すべきクリエーターは、士郎正宗の「ドミニオン」シリーズや「獣兵衛忍風帖」、優れた物語だよ。

5. ジャパニーズ・ブレイクコア

どこから始めたらいいかな。DJ Scotch Egg は 先週末のバングフェイスWrong Music テイクオーバー で見たばかりなんだけど、19歳の時に初めて行ったベルギーで、イベントOsaka Invasion でOve-NaXx と共演していた当時の彼を見た時と同じように新鮮だった。Maruosa のKRISSからリリースされた10インチも僕のコレクションに入っているよ。ブレイクコアはどこかの地域や都市からじゃなく、インターネットから生まれた唯一のミュージック・シーンだ。そういう意味で、日本人は最初からブレイクコアの最先端にいる。インターナショナルなスタイルを日本のリスナーたちに届け、彼らの活動を世界中に送り出しているMurder Channelのようなレーベルのおかげでもあるよ。

6. Murder Channel (“From The Earth To The Skyscrapers”)

このアルバムをすごく誇りに思っている、まだ上手く出来たように思うけど、何かしらのコンセプトをベースにして完成させた曲じゃなく、まとまりのあるアルバムと言うよりはコンピレーションだけど勢いはあるよね。出来たら当時に戻って、僕が今持っている曲作りの知識でいくつかの曲を作り直したいと思うけど、それは魅力の一つとして良かったと思っている。良いアイディアは中々上手く実行できないものだよ。もし、キレイに作り直したらパンクなバイブスが消えちゃうな。見事なアートワークは素晴らしいFuturog / Shift によるもの。
ありがとう、Murder Channel !

7. 小島秀夫

この神業的なサイバースペース・エキスパートは、僕にとってちょっとしたレジェンドなんだ。「メタルギアソリッド」は子供の頃に死ぬほどプレイしたよ。その後、結末が未来への厳しい警告である(ネタバレなし)「メタルギアソリッド2/サンズ・オブ・リバティ」にはすっかり虜になってしまった。彼の作品は「サイレントヒル」を通してフォローしていた(認めちゃうけど、これすごく怖いよね  ;)けど、彼の最新作「デス・ストランディング」は、改めてもう一度「メタルギアソリッド」の時と同様にワクワクさせてくれた。もっと超自然的な実存主義で、多くの主要メディアでは扱わないような非日常的なテーマだけど、彼はそれを何とかあらゆる角度から攻撃し続けている。

8. The Mad Capsule Markets

彼らはもういないけど忘れてはいない。最近彼らの曲をまた聴き直したんだけど、今ではかなりの価値があるバンドのグッズやアナログレコードを買わなかったことに後悔している。残念ながら彼らのライブを見ることが出来なかったけど、彼らの音楽からはすごく大きな影響を受けたよ。彼らはDHR / パンクのバイブスを取り込んで続けてきた。気に入ってる曲は「Restart !」と「 Chaos Step」。
R.I.P. The Mad Capsule Markets

9. Merzbow

Merzbow の名前をあげずに、日本のクリエイティブなパイオニアのリストを完結させることは出来ない。「Pulse Demon」は僕がもっと若かった頃に初めて聴いた彼の作品。自分の曲作りに耳障りなノイズをたくさん使うのが好きなんだけど、これは彼の音楽を聴くせいだろうね。2016年にマンチェスターのあの伝説的なクラブFAC251で、ライブアルバムをレコーディングするために、ドラマーのBalazs Pandiと共にMerzbowをリリース元のCold Spring Recordsが呼んだんだけど、そのチームに参加できたことは本当にラッキーだったよ。

10. ピグマのペン

日本の最高なペン、イラストを描く時にはピグマのペンを使うんだ。(スポンサー大歓迎 ;)