GHz Junglist interview #2 Bizzy B

GHz Interview, GHz Junglist

GHz監修によるJungleコンピレーション”GHz Junglism”の発売を記念して参加アーティスト達のインタビューを公開!

第二回目は90年代初頭から様々な名義にて数多くのマスターピースを世に残してきたUK JUNGLEのパイオニアであり今も第一線で活躍するDJ/プロデューサーの「Bizzy B」が登場!

1991年にBizzy Bの自主レーベルである「Brain Records」をスタートさせ、自身の作品やDJ D Lux、Plasmic Life(Technical Itch)、DJ Red Alert & Mike Slammerといったレジェンド達の名盤12″レコードを発表。
Dean Vincentとの伝説的なユニット 「The Dream Team」ではSuburban Baseからリリースされた超名曲「Stamina / Warriors」や彼等が90年代中期に立ち上げたジャングル/ジャンプアップ・レーベル「Joker Records」から非常に多くの名曲をリリースしました。
Dynamic Duo、Second Protocol、Sub Zeroといった別名義やユニットでのリリースやDJ HYPE、テイ・トウワへのリミックス提供、Planet MuからのEP/アルバムのリリースで長きに渡ってジャングル~ジャンプアップ~ドラムンベース・シーンにとって欠かせないたぐいまれな才能を持った素晴らしいアーティストです。

今回のインタビューではBizzy Bに多大な影響を受けているというオランダのジャングル/ブレイクコア・アーティスト「FFF」がインタビュアーとして参加!JUNGLIST必読の内容です!


Bizzy b logo

Q1.
DJや作曲プロデュースを始めたころを教えてもらえますか?
当時からハードコア、ブレイクビーツのような音楽をやっていたのでしょうか?

DJを始めたのは80年代中旬から。ヒップホップ、アシッドハウス、ラガから入った。
当時使えたのが、安いデッキ機材と、タンディラジオシャック社のミキサー、そしてピッチ調整のために抵抗器を使って自作したピッチコントローラーだけだったから、それで毎日練習してた。

そして、ある日初めて下記の2曲をミックスした。

Krush – House arrest mixed with

Kenny jamming jason can u dance:

この2曲を使った初めてのミックス作業中は相当集中しててすごい興奮状態のまま何時間も作業してた。
仮に途中でやめたら、ミックスのやり方を忘れて全部消えるんじゃないかと思ってた。

Q2.
90年代にあなたが楽曲制作に使っていた機材は何ですか?

90年代は、初めて自分で買ったカシオのSK-5というキーボードを使ってた。
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そして、アムストラッド社のHome studio/hi-fi。
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ちなみに、その頃はLeveeのサンプリングを使ってトラックを録音して、レコード会社に送るデモを作ってて、
プロセス的には結構つまらなかったんだけど、それでも音楽制作における実験が楽しかったから何も苦じゃ無かった。
というかむしろ単純に、当時は他に、音楽を作る良い方法なんか知らなかった。
※Levee参考

その後、コモンドール社のAmigaを購入してOctaMEDとAKAIのS950nを使って作業する方法を知った。
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OctaMEDについて:
低予算にも関わらず、私の音楽制作の方法を全く変えてしまった。
8ビットのサンプルレートと約30秒のサンプリングタイムが使用できた。
初リリースであるトラック『Revolution / Bleepmainia』と『A stream of brain』は(Blakeskiをフューチャーした)、コモンドールのAmigaで制作した。
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Q3.
どんなことにインスパイアされますか?またどんなアーティストから大きな影響を受けていますか?

おぉ、良い質問だ。
私は人生そのものや、聞いている音楽からインスパイアを受けてる。
例えばハウス、その他のジャングル、ハードコアの楽曲だ。
あとは、クラブに行って自分以外のジャンルの曲を聴いたり、オーディエンスの反応からもインスパイヤされてる。
サンプリングを録るために観る映画からもインスピレーションを得てる。

Q4.
あなたはレゲエやダンスホールのサンプルをトラックに使っていますね。
それらのスタイルはあなたに大きな影響を与えていますか?昔はダンスやクラッシュに行ったりはしましたか?

答えはyesだ。父親がジャマイカ人でバンドをやってて、子供の頃からレゲエの練習を聞いて育ったからね。
80年代に私が10代を過ごした地域は、ブルースのパーティ三昧だったし、ダンスホールのクラッシュが地元のサウンドシステムでプレイされてた。
家の近所のローカルコミュニティの中心地みたいな場所がいくつかあって、そこに行っていたのを思い出すなぁ。

Q5.
いつから貴方はジャングルを音楽スタイルの一つとして認識するようになりましたか?

私はいつだって、ジャングルを音楽スタイルの一つとして認識してきた。
何年間にも渡り、ジャングルは常にとても実験的で興味深い存在だよ。

Q6.
The Dream Teamが結成されたのはいつですか?どんな哲学がプロジェクトの裏にはありますか?Dean Vincentに初めて会ったのはいつですか?

The Dream Teamが結成されたのは1994年。
Pugwash ( Dean Vincent ) と一緒に名前を決めて、その名前を自分たちの全コラボレーションに使うことにした。
最初の出会いは1993年。ロンドンにあったジャングルの象徴的なクラブ、Laserdromeだった。

Q7.
自身のレーベル「Brain Records」を始めたのはなぜですか?どんな意味が名前に込められているのでしょうか?
Brainから再びヴァイナル盤のリリースがあることを私たちは期待してもいいのでしょうか、それともデジタルリリースのみの予定でしょうか?

デモをレコードレーベルにどんどん送ったんだけど結局うまく行かなかったから、自分でレーベルを始める事にしたんだ。
私はいつも音楽をしたいと思っていたし、その当時、キャリアを早急に選んで築かなきゃならないって事情もあって。
Brainという名前は、ねじれたマインドとギョッとするような音楽を表してる。
新しいリリースの予定はある。TDKと私の最近のデジタルリリースがwww.junglistdownload.comから、あとは私が始めた個人のBandcampからのリリースだ。

Q8.
あなたは、例えば “Equinox”, “TDK”,”Peshay”等のプロデューサーとコラボレーションしてきました。
現在では、異なった場所、離れた場所に住むプロデューサーはファイルをアップロードして互いにリンクを送り合うことができるので、コラボレーションは容易だと思いますが、
昔はどのようにして、あなたや他のプロデューサーはコラボレーションしていたのでしょうか?

TDKと私は幼馴染みで、レイトンストーン(私にとってUKのホームタウン)で一緒に育った。
趣味も遊びも音楽も、いつもとても気が合う。
TDKは自分のことをいつも過小評価しているが、実際はすごいプロデューサーでどんな時も仕事を楽しんでる。
コラボに関して、特殊な場合を除いては、実際に会って話してプロダクションについての考えを共有する必要があるんじゃないかな。
その方法は、まず互いに楽曲を聞いてみて十分に共有できるものがあって話が進展しそうだと思ったら、そのアーティストを私のレコーディング・スタジオでのセッションに招待。そこから作業を進めていく。

Q9.
現在では、気の合う人をインターネットやソーシャルメディアで探すことは、とても簡単になりました。
あなたは以前はどのようにして、そうした人と出会ったいたのですか?

出会いの場所は、クラブやレコード屋(例えば、DJ Equinoxと出会ったのがレコ屋)。
当時Brain RecordsとBrain Progressionを通じ、数多くのDJから連絡があったから、そういうDJのメーリングリストを使って電話することもあった。

Q10.
あなたは、他のアーティスト(例えばPersian Prince, Budda q, Foot soldierといった)のエンジニアリングや楽曲プロデュースをしていましたね。
その時のプロセスについて教えてもらえますか?
それらの曲は100%彼らのものなのですか?それともあなたが付け足した要素もあるのでしょうか?

選ばれた友達や、友達の友達のために私の地下スタジオを使ってた時期があった。
スタジオパートナー兼親友のTDKと私で、そういったアーティストのエンジニアをしていた。
当然、私たちがクリエイティブな細工を楽曲に施すことはあったけど、それはあくまでもエンジニアとして雇われていただけであって、曲の最終的な決定権限はアーティストにあった。
でも、とても良い関係性を持っていたアーティストの作品に名前がクレジットされることもあった。

Q11.
宗教はあなたにとって重要なものですか? 音楽への影響はありますか?

もしその質問が、私の音楽の暗さ、いわゆる「ダークな側面」から想起されたのだとすれば、それは間違いだ。
宗教的な悪とは無関係だからね。
私たちはただ、シンセが使われたクールな曲を「ダーク」と呼んでいて、ここでのダークさというのはそれが全てだ。
私はピュアな心でいることと、善くあり続けることが大切だと信じてるし、私は自分で蒔いた種は自分で刈り取ることになだろうとも思ってるし、創造主がいることも信じてる。
けどその反面、「宗教」は人々の多様な観点から見られているものだとも思っている。
人をまとめやすくするため、人間が創りだした可能性もあるだろう。
個人的に、他人が何を信じていようが気にしないし、それに関して差別もしてない。

Q12.
ジャングルは90年代中頃のUKにおいて大きな存在となりました。
そうした急速な成長と、かなりコマーシャルなものになったことに対して悩んだりすることはありましたか?

無い。
むしろ、シーンにとって素晴らしいと思った。
ジャングルのコマーシャルな成功の波はアンダーグラウンドなシーンにも影響を及ぼし、
それまでレコードを売るのに苦労してた知り合いのアーティストたちのセールスは伸びた。
経済的な困難を抱える若いアーティストにとっての、大きな後押しになり、シーンを活性化させたんだ。

Q13.
90年代と現在のバイブスやシーンの違いはなんですか?ポジティブ、もしくはネガティブな変化や違いはありますか?

ポジティブな変化は素晴らしいね、テクノロジーが進化し、ソーシャルメディアによってより多くのオーディエンスにプロモーションが可能になった。少し前じゃ、有り得ない事だ。
唯一のマイナス点といえば、ダブプレートをカットしに毎週のように一緒にスタジオに行っていた頃みたく、他のプロデューサーに会わなくなってしまったことかな。

Q14.
90年代の最高のパーティの思い出を教えてください。

LazerdromeやDungeonsに行って、カットしたダブプレートの音のテストをしてたことかな。
あとは、私のトラックに歓声を上げる約10000人のオーディエンスを眺めながら、曲をリワインドした瞬間も最高だった。

Q15.
ジャングルのリヴァイヴァルと、新しい世代のプロデューサーたち、そしてブレイクコアやフットワークのようなジャングルの要素に影響を受けた新しいジャンルについてどう思いますか?

とても良いと思うし、みんながダンスミュージックでコンスタントに新しいジャンルの創造や実験を続けられることを願ってる。Yeah、クールだよ!

Q16.
オンラインのグループや掲示板、例えばFacebookの『Long live Beautifully crafted jungle』などでは、ジャングルやDrum & Bassが何かという終わりのない(そしてしばしば振り出しに戻る)ディスカッションが繰り広げられています。
逆にも言えますがDrum & BassとDrum & Bass Jungleとは何なのでしょう?どんな違いがありますか?
新しくリリースされている音源の多くにはChoppageはなく、より古典的なDrum & Bassのリズムパターンにレゲエのヴァイブスやラガのボーカルを混ぜた、いわゆる”ジャングル”と呼ばれるものですが…
それに対してどのような意見を持っていますか?
何がジャングルで何がDrum & Bassなのでしょうか。そもそもそれは同一のものなのですか?

そうだな、仮に、私がレコードケースに音楽のセレクトをしていくのを基準にすると、単純に以下の様になる:
175 – 180+ 程度のBPMで、ハードなリードシンセとストリングスが使われている曲はすべてニュースクールDrum & Bassの箱に入れる。
暖かいサウンドで、ダビーな感じの曲や、ラガスタイルで同じくらいのBPMの曲はニュースクールジャングルの箱。
Choppageに関して言えば、別な箱に入れて、そこら辺の曲とミックスする。ニュースクールの曲とよく合うし、少しのブレイクを挟むのにも役立つからね。
1つのスタイルを、1度のセットでプレイし過ぎるのは良くないと思うんだ。だから、様々な曲を持って行き、クラウドに合わせてプレイしたい。

良い音楽は一日の終わりでも良い音楽で、それにはジャンルは関係ない。
もし、みんなが好きなら、それは良いに違いないのさ。
私はChoppageは好きだから作るけど、他のスタイルの曲も作る。
だが、基本的な部分はいつもの馴染みの要素で作ることにしてる。

Q17.
あなたはジャングルが不人気になってしまった時でさえ、いつもジャングルを作り、プレイし続けてきたダイハードなジャングリストの一人です。
たくさんのプロデューサーがジャングルをやめるか他にスタイルを変えました。
しかし今ジャングル人気が再び復活し、プロデューサーたちも戻ってきています。
あなたはこれについてどう考えていますか?

全然良いと思う。私はただ、私が感じるように、信じるように行くだけだし、音楽ってのはジャンルからジャンルへと自然に進化していくものだと信じてる。
人って、聴いたものによってインスパイアされるものだし、それが人間だ。
そこに口なんか出さない。それより寧ろ、シーンが完全に死んでしまうことの方が恐しいと思うのさ。

Q18.
今、異常なまでの金額があなたの幾つかの古いレコードに値段がついていることについてどう思いますか?
例えば、『The Dread & The Baldhead』 [Slam! Records 07] には211ユーロの値がついています!

くだらない!
当時、私たちにはプロモートにお金をつぎ込むような熱狂的な人もついてなかったし、ネットで曲をシェアすることも出来なかった。
だから、レコードがあまり売ることができなかったんだ。
結果として、今ではとてもレアなものとなってしまい、価格が上がっている。
あまり存在していないから、貴重なコレクターズアイテムとなってしまっているんだろう。
私のチューンを211ユーロで買ってくれた誰かをとてもリスペクトしてるよ!
だけど、正直、オリジナルをもっと安い値段で買えた方法があったらと思うけど、でもその時はもう過ぎてしまった。

Q19.
自分自身の曲では、どれを最も誇りに思いますか?それはなぜですか?

何とも公平な事に、どの曲も同じくらいに愛がある。
それぞれの曲が、それぞれその時のスタジオの瞬間を内包しているからね。
だけど、強いて1つ選ぶとするならば、Second protocol として発表した『Basslick』だ。
これは2000年に56000枚以上売れたトラックだ。
私の音楽人生の中で、最もエキサイティングだった瞬間。

Q20.
あなたは20年以上に渡ってAmen Breakを使っています。このブレイクの魅力を教えてもらえますか?
使いすぎると多くの人から嫌がられると思いますか?それとも未だにマジカルなものだと思いますか?

私がAmen Breakを何度も使ってきたっていうのは、そうだね、まぁ確かに同感だけど。
だけどさ、その音が良いと思える限りは、これからも使っていくと思う。
ビートを作る際、別の曲のビートをコピーしたり、他の誰かが使ったストレートなループを使ってる限り、その曲は似たものになるだろう。
だけど、それでもAmen Breakを使いたい、っていうか、私はAmen Breakを常に毎回、違う方法で使ってきた。
だから私に言わすと、いつも違う。新曲を作る際、更なる使い方を試みてる。
その作業は可能性とサウンドを終わりのない無限のものにするんだ。
Amen、もしくは他のブレイクを使ってなにが出来るのか、そこが重要なんだ。

Q21.
オールタイムのお気に入りオールドスクールジャングルチューン10タイトルのリストを下さい。

1 Merda Style – Bizzy B and Peshay
https://www.youtube.com/watch?v=eawf7Vr64lU

2. Itch it up my selecta , Bizzy B and Peshay:
https://www.youtube.com/watch?v=rsUNEoO2kaQ

3. Remarc – Drum N Bass Wise (Remix)
https://www.youtube.com/watch?v=mLaLuaAiZ9Y

4 . Shy FX & UK Apachi – Original nuttah
https://www.youtube.com/watch?v=AzbdBk6XQ6Y

5. M Beat feat General Levy Incredible
https://www.youtube.com/watch?v=mL2Bgj-za5k

6 Dillinja – Deadly Deep Subs
https://www.youtube.com/watch?v=pNlufWlhTvs

DJ SS The Lighter (ORIGINAL)
https://www.youtube.com/watch?v=frrhdG__Rcs

7. The Dream Team – Raw Dogs (Shy Fx Relix)
https://www.youtube.com/watch?v=BQ-rbL4zsNs

8. Ray keith – Chopper (Shy fx remix)
https://www.youtube.com/watch?v=2s6NEXuY2nI

9. Nasty Habits – V.I.P. Drumz
https://www.youtube.com/watch?v=9pDMn1ZfVzE

10. Bizzy B & TDK – Wicked Man 1995
https://www.youtube.com/watch?v=4-tnjnZnERg

ゴメン。10曲超えるけど、これもハズせない。

11. Dead Dred – Dread Bass
https://www.youtube.com/watch?v=Uj7EO2uVfDQ

ーニュースクールジャングルも、10曲名前だけ挙げておく。

1. Morgans Rain ft. Bahia – Bladerunner Rmx big
2. Dreadlock (Serial Killaz & Run Tingz Cru Remix
3. Bizzy B NATRUAL FEILD OF SCIENCE
4. New Vibes JINX
5. Shy FX & T Power Vs Top Cat – Everyday
6. REBEL MC feat TENOR FLY/D GET READY
7. Blaze It Down DILLINJAH
8. Champion DJ (Shy FX Remix)
9. STAMINA – Bizzy B and TDK VIP
10. TDK RAMBO

Q22.
家庭のこと、プリントショップ、mp3ストア、サンプリングストア、プロデューサーやDJとして世界中を回っていることであなたが忙しいことは知っています。
あなたの将来のプランはなんですか?新しくチャレンジしたいことはありますか?

そうだね、今は Junglist clothing line ( Junglist 95とJunglist 94)の仕事をしているところだ。
www.jdclothing.co.ukで販売中。
それと、新曲をSoundcloud www.junglistdownload.comからリリースしてる。
近い将来には、娘2人と録った曲をリリースする。
驚いたことに2人ともかなり歌が上手いんだ。
それ以外の予定は、世界中でのDJを続け、新しい音楽を発表すること。
そして、アパレル事業も大規模にしていきたいね。

インタビュー: Tommy De Roos
構成/編集: Ume (Murder Channel)
翻訳: Kyoka
※このインタビューは2015年9月28日に行われました。

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