Dead Fader – Exclusive Mix & Interview for “DOROHEDORO original soundtrack”

DOROHEDORO Original soundtrack, GHz Interview

『ドロヘドロ』オリジナル・サウンドトラックの発売を記念して、
参加アーティストのインタビュー&MIXを公開中!

第二回は、若き奇才電子音楽家「Dead Fader」によるスペシャルなMIXとインタビューをお届けします。

GHzからもライブ・アルバムをリリースし、2013年には来日公演を行うなど、MHzにも関わりが深い「Deadfader」。

昨年発表されたニューアルバム「Glass Underworld」ではテクノやアンビエント的なニュアンスを取り入れたメロディアスな楽曲を披露し、多くのリスナーを魅了しました。同時期に老舗エレクトロ・レーベル「Touchin’ Bass」からリリースされた「Dosage EP」ではドローン、ノイズ、シューゲイザー的な要素と攻撃的なインダストリアル・サウンドを合わせたダークな作品を発表。

今回、提供してくれたMIXにはDead Faderの代表曲を中心に、未発表曲も収録された素晴らしい内容になっています!

Dead Fader – Exclusive Mix for “DOROHEDORO original soundtrack

インタビューでは、ニューアルバムの制作秘話から日本滞在時の話、ドロヘドロ・サウンドトラックに提供した「Kaimans Head」の解説などお聞きしました。

s_DeadFader

Q1.
数年前から拠点をUKからドイツに移されたそうですが、ドイツでの生活はどうですか?環境が変わったことで変化したことはありますか?

A1.
ベルリンは、ドイツの別の都市とは一線を画してる。僕にとって、隠れたライフを送るのにとても快適な場所だ。ベルリンにはそんなに制約が無くて、僕が今まで住んだり訪れた別の所に比べると、かなり自由でオープンだ。
しかもアーティストには重要事項だと思うんだけど、物価がそんなに高くない。とはいえ外国だから、慣れるまで数年かかったけど、いろいろ頑張ったおかげで率直な人間になったよ。

Q2.
2013年に初来日をされて東京で2回のライブを披露されましたが、日本でのライブや生活はどうでしたか?

A2.
東京に初めて行った時は、もちろん圧倒されたね。あの2週間は、僕の人生で最大にエキサイティングな時間だった。
毎日が新しい発見の連続で、まるで子供に戻った気分だった。カルチャー、アート、音楽、食べ物をもっと探索したいから、またすぐにでも行きたいな。
日本の食べ物がすごく恋しい。もちろん日本で知り合った素晴らしい人達もね。

Q3.
ニューアルバム「Glass Underworld」のテーマを教えてください。製作にはどれ位掛かりましたか?
「Glass Underworld」ではテクノ的な音色やニュアンスが使われている様な気がしますが、これはベルリンでの活動が影響を与えているのでしょうか?

A3.
「Glass Underworld」は2014年の2月から2015年の2月の間に作曲した。あの作品は僕にとってとてもエモーショナルで個人的なアルバムだ。
ある人と特別な出会いをして恋に堕ちて、その後すぐあのアルバムを制作し始めた。コンセプトというものは特にあのアルバムには無くて、ただ生まれた。
コンセプチュアルというよりは、寧ろオーガニックでエモーショナルなプロセスだった。作品はいつも、コンセプトを持たずに作り始める。感情の赴くままに作る。
作曲方法には、新たな要素が加わった。新しいハードシンセを購入したんだけど、それがあのアルバムにすごい影響を及ぼしてるんだ。

今、僕のサウンドには制限があるかもしれないけれども、それと同時に首尾は一貫してる。
君の言う通り、リズムにテクノの影響もあるね。ベルリンスタイルじゃなくて繊細でミニマムなアプローチがある。
90年代のテクノ、例えばAphex TwinやJeff Millsのようなイメージかもね。
昔、若い頃はテクノのリズムはシンプルすぎると感じていた。でも最近はシンプルなものを作るのに抵抗は感じない。
シンプル=ベターだと思う。

Q4.
前作「Blood Forest」からメロディアスな楽曲が増えてきて、ニューアルバムの「Glass Underworld」でも貴方の素晴らしいメロディーメイカーとしての一面をリスナーは楽しんでいます。ですが、Dead Faderの特徴である歪んだサウンドが最近は少なくなってきていますが、何か心境の変化があったのでしょうか?

A4.
メロディーやエモーショナルなものを探求することに関して抵抗感は持っていない。僕は自分が何回も聞きたいと思うような音楽を作りたいと思っている。
他のひとにとっても同じ事。別に意識してそうしているわけではないんだ。その時に感じるままに、多種多様に過激な音楽を作ったりもする。
最近はノイズのトラックを作るのにはあまり関心がないかもしれない。きれいなメロディーの音楽を作る方に興味がある。その方が楽しいんだ。

Q5.
Blood Forestと同時リリースされたアルバム「Scorched」では攻撃的でノイジーな楽曲でのみ構成されていましたが、メロディアスな楽曲とノイジーな楽曲を同じアルバムに収録せずに2枚に分けてリリースしたのは何故でしょうか?この2つのスタイル(メロディアス/ノイジー)は貴方の中では完全に別なものなのでしょうか?

A5.
「Scorched」と「Blood Forest」、この2つのアルバムを今振り返ってみると、これらがひとつの大きなアルバムだったら素晴らしかったのになと思う。
でも当時はこの2つのアルバムをどうしても別々にリリースしたいと思っていた。自分のイメージは歪んだビートとして知られていると思っていたから。

あのアルバムは僕の性格の中にある2つの違った部分から来たんだと思う。
時々、両極端なことっていうのが、同時に必要だ。正しいバランスを見つけるために、子供っぽい部分と狂った部分が必要だったり。

料理と似ているかもしれない。塩っぱすぎるか味が薄すぎるか。
願わくば、最終的には適度なバランスを見つけれるといいんだけど。

Q6.
曲作りのプロセスを教えてください。どんな時に楽曲のアイディアは生まれますか?現在使っている機材は?

A6.
曲作りするには、たくさんの創造意欲を持たなければいけない。そして考える力も。
長くスタジオにこもった後は、滅多に良い音楽を作る事ができない。何かに退屈していることもいいことだ。考えて創造力をかき立てる時間が必要だから。

あと、プレッシャーを感じて作らないこと。自然に生まれるものなんだ。
使用機材は、ハードシンセ(prophet 12) 一台、ドラムマシーン一台、reverb、 delay、distortion等の何個ものエフェクトと、PCとトラックをシークエンスするためのReason。

Q7.
ISISやGODFLESHのメンバーからもDead Faderの作品は高く評価されており、ポストメタル系のリスナーからの人気もあります。貴方はそういったバンドの音源から影響を受けたりしていますか?Dead Faderの音楽は純粋な電子音楽なので、そういった生のグルーブや楽器などの音に影響されることはあるのでしょうか?

A7.
もちろんエレクトロニック、アコースティック問わず、様々なタイプの音楽から影響を受けているよ。
GodfleshとISISからはたくさん影響を受けた。彼らもとてもヘヴィでエモーショナルな音楽だね。
最近はEnnio Morriconeや武満徹なんかの映画音楽をよく聞いている。彼らはなんて素晴らしい作曲家たちなんだろう!

アコースティック楽器も電子音楽と同じくらい好きだよ。だって、適切な方法で使用されれば、どちらも信じられないほど素晴らしいものになるからね。
優劣はつけられない。アナログがデジタルに勝ると思わないのと同じことさ。どちらも全くの別物なんだ。
将来的には、もっとアコースティックな楽器を使った音楽制作も考えている。

Q8.
貴方の曲はとてもパーソナルな部分が大きく反映されているかと思います。曲を作る時に他人(リスナーであったりシーン、マーケット)を意識したりすることはありますか?世の中の評価や売り上げといったことに悩むことはありますか?

A8.
周りの人が僕の音楽について思っていることは気になるかな。
全ての人間は社会的生き物で、受け入れられる事、称賛される事、知られる事を望んでいる。
他人のことは気にするけれども、必ずしも他人が正しいとは思わない。だから自分にとって重要で正直だと感じれる音楽をいつも作っている。
だから僕の作曲には他人への意識は影響が出ないようにしている。

Q9.
「DOROHEDORO」にはどんな印象を受けましたか?今回貴方が提供してくださった「Kaimans Head」という楽曲にはどんなイメージ(テーマ)がありますか?

A9.
コミックを読みながら作曲をするという体験はとても面白かったよ。あのコミックのダークな部分が好きだった。カイマンの中のミステリーな人間というのは素晴らしいアイディアだったと思う。

難しかったのは作品の中のコミカルな笑いの場面を、僕の音楽と合体させることだったな。長い間コミカルな作風の音楽は作ってなかったから(笑) でもダークな部分はばっちりだったと思う。

Q10.
日本のアニメや漫画にも興味があるそうですが、貴方のお気に入りの作品を教えてください。

A10.
うん。最近のアニメで好きだったのは『進撃の巨人』。『Kaiji』も好きだよ。ストーリーの内容が濃いよね。
最近はまり出した漫画家は丸尾末広。彼の作品を英語で入手するのはとても困難だけど、彼の描くものは素晴らしいよ。

そして、僕がずっと好きなのは大友克洋。僕の夢は、彼と一緒に何らかの形でコラボレーションすることだ。

Q11.
今後のリリース予定を教えてください。これから新たに挑戦してみたいことはありますか?最後に日本のリスナーにメッセージを。

A11.
新しいレーベルから6月に12インチが発売される。
(今までの作品と比べて)また違ったものだとか全く新しい試みの作品になったかどうかはわからない。聞かせた人たちの中ではとても受けがいい。
Glass Underworldよりも、アップテンポなダンスよりの作品になっているかも。

日本のファンへのコメントね。
先ず最初に、ありがとう!応援してくれて。最高だよ。
そして、『Kaimans Head』 も気に入ってくれるといいな。

Dead Fader
https://soundcloud.com/deadfader
https://www.facebook.com/DeadFader/

インタビュー/文:GHz Staff 翻訳:Kyoka

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